モルタル造形で使えるテクニックを紹介!まずは小物や家具で練習しましょう
「モルタル造形が上手にできない」このような悩みにお答えします。この記事では、モルタル造形に使えるテクニックと、初心者のための練習方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。
モルタル造形で使える基本テクニック

モルタル造形で使える基本テクニックは下記の通りです。
● 骨格を発泡スチロールやスタイロフォームで作っておく
● 塗り重ねるだけでなく削り落とす
● 塗装は陰影を意識して暗い部分はしっかりと影を作る
● 下地にシーラーを塗る
それぞれ具体的に解説します。
骨格を発泡スチロールやスタイロフォームで作っておく
大きい物を作る際は、あらかじめ発泡スチロールやスタイロフォームで骨格を作っておくのがおすすめです。モルタルは重量があるので、自身の重みで潰れてしまったり、モルタルの使用量が多くなるので費用がかさみます。
しかし、発泡スチロールやスタイロフォームで骨格となる土台を作っておけば、総重量も軽くなり上塗りだけで済むのでモルタルの節約にもつながります。また、発泡スチロールやスタイロフォームは柔らかく加工がしやすいので、モルタルで1から作るよりも上手くいきやすいです。
ただし、発泡スチロールやスタイロフォームは柔らかく壊れやすいので、倒壊には注意が必要です。土台がしっかりしている場所やモルタルが乾くまで倒壊の危険がない場所で、使用するようにしてください。
塗り重ねるだけでなく削り落とす
モルタルは塗り重ねて造形するだけでなく、彫刻のように削りだして造形する方が簡単で綺麗に仕上がります。また、削りだしは細部にこだわる必要がないので、全体のバランスが把握しやすく、まとまりのある雰囲気になるでしょう。
反対に、重ね塗りにも多くのメリットがあり、少しずつ修正したいポイントに使用するのに向いています。そのため全体を削り落して造形した後に、乾いてから重ね塗りをして細部を造形していくのが、おすすめです。
また、削りだしは半乾きの状態でおこなうと、また違った趣きになるので色々と試してみると良いでしょう。
塗装は陰影を意識して暗い部分はしっかりと影を作る
塗装はやってみると意外と難しい作業です。美術経験がない方はイメージ通りにいかないことも多いでしょう。そのため、まずは影になる部分を、思いっきり暗い色で着色するのがおすすめです。影を落とし込むだけで、全体の印象がグッと引き締まります。
可能であれば、影になる部分と表面の明るい色の境目にグラデーションを付けるとさらに良くなります。もし、スプレータイプの塗料があるのであれば、グラデーションを作りたいポイントに遠くから吹きかけるように着色すると、それっぽい雰囲気になるので、試してみて下さい。
また、使用する塗料によりますが、ツヤのある塗料はあまりおすすめしません。ファンタジー風の現実にはない造形には問題ありませんが、後述するような自然な建材を表現するのであれば、ツヤがあると悪目立ちしてしまいます。もし、ツヤが気になるのであれば、塗料の上からクリアータイプのツヤ消し塗料でコーティングしてください。
下地にシーラーを塗る
コンクリートやラス板などであれば、清掃するだけでモルタルを塗れます。しかし、シーラーを塗ると、下材とモルタルの接着が強力になり剥離しづらくなります。必ず必要とは言いませんが、ないよりはあった方が良いでしょう。
また、シーラーを塗る際も、下地は綺麗に清掃してください。下地に汚れやコケがあると、下地とシーラーの接着が弱くなるので、シーラーを塗る意味がありません。下地を清掃する際に高圧洗浄機を使用する場合は、十分に乾燥させてからシーラーを塗ってください。
モルタル造形は外壁や内装だけじゃない

モルタル造形に興味はあるけど、賃貸だから勝手にできないなんて悩みがある方も多いのではないでしょうか?モルタル造形は何も外壁や内装だけしか利用できない訳ではありません。小物やインテリア家具もモルタル造形でオシャレにリメイクできます。
特に、モルタル造形は造形や塗装に技術が必要なので、小物やインテリア家具から始めれば練習にもなります。いきなり外壁など大きい面積であったり、人目につく場所にチャレンジすると失敗した時に後悔する場合があるでしょう。
具体的な、初心者におすすめの小物やインテリア家具は下記のとおりです。
● 表札
● 花瓶
● イスやテーブルなどの家具
上記の小物やインテリア家具を作る場合は、上述したとおり発泡スチロールやスタイロフォームで骨格を作るのも良いですが、既存製品にモルタル造形でデコレーションするだけで、オシャレに仕上がります。もちろん骨格から作るのも良いですが、まずはモルタル造形に慣れるためにも、練習にちょうど良いでしょう。
具体的に上記のリメイク法を具体的に解説します。
表札
もっとも手軽にモルタル造形を始められるのが表札だと言えます。難しい技法を使わなくてもオシャレに仕上がるからです。具体的にはビー玉や貝殻などを埋め込むだけでかまいません。できれば着色までできると良いでしょう。
具体的な作り方は、まず骨格となる板材を準備します。板材にモルタルを塗ったらアルファベットのタイルなどを埋め込むか、直接名前を書きましょう。後は小物を埋め込んでデコレーションしたら乾燥、着色して完成です。
お店では売っていない、あなただけの表札が欲しい方や、お子様がいるご家庭であれば長期休みの自由研究などにも向いているでしょう。
花瓶
花瓶も手軽にモルタル造形が始められる小物です。花瓶の場合は花を植える空洞部分があるので、骨格から作るより既製の安い花瓶をデコレーションした方が良いでしょう。また、モルタルは吸水性が高いので、実際に花瓶として植物を植栽する際は、防水加工をしっかりとしてください。
具体的な作り方は、花瓶にモルタルを塗った後に好きな絵を書いたり、レンガ調や木材風のデザインをしてみましょう。ジブリやディズニーに出てくるような少し幻想的な雰囲気にするのもおすすめです。
イスやテーブルなどの家具
イスやテーブルなどの家具もモルタル造形でオシャレに作れます。ただし、ある程度の耐久性が必要なので、スタイロフォームなどの柔らかい骨格は使用しないでください。骨格は木材で作ったり既存製品を使いましょう。
具体的な作り方は、モルタルを塗った後に好みの材質に造形、着色をしていきます。木材風にするのも良いですし、大理石風にするのも良いでしょう。イスなどであれば背もたれや手すり部分など場所によって材質の違うデザインにすると一気にオシャレになります。
まとめ

この記事では、モルタル造形で使えるテクニックについて解説しました。
モルタル造形で使えるテクニックは下記のとおりです。
● 骨格を発泡スチロールやスタイロフォームで作っておく
● 塗り重ねるだけでなく削り落とす
● 塗装は陰影を意識して暗い部分はしっかりと影を作る
● 下地にシーラーを塗る
モルタル造形は壁だけでなく、小物や家具にも適しています。賃貸で壁に装飾できない方や、壁に造形する前に練習したい方は小物や家具から始めると良いでしょう。具体的な練習におすすめの小物や家具は下記のとおりです。
● 表札
● 花瓶
● イスやテーブルなどの家具
練習にはスタイロフォームで骨格を作っても良いですが、花瓶は中をくり抜くのが大変なのと、家具は強度が必要なので既存製品をリメイクするのがおすすめです。